舞台本番や演技の前に緊張しない方法【原因とすぐできる対処法11選】

こんにちは、役者ブロガーのシカ子です。
今回は、
演技をする前に緊張しない方法
緊張した時の対処法
について紹介します。
あなたは、舞台の本番前やオーディションなど、人前で演技をする時に緊張しますか?
よく舞台を見に来てくれたお客さんに

「役者さんは、あんなに大勢の前で緊張しなくてすごいねー!!」
と言われることがあります。
私は10年以上役者をしてきて、舞台も立ってきましたが、未だに本番前やオーディション前など、普通に緊張します(笑)
役者=緊張しない
ということではないと思うんですよね(^^;)

緊張して練習通りにできなかった・・・

何回舞台に立っても、毎回緊張して本当につらい・・・。
そんな方って多いんじゃないでしょうか。
なので今回は
・人はなぜ緊張するのか?
・緊張したときにどう対処したらいいのか?
についてまとめました✨
参考になれば幸いです。
この記事の目次
舞台や演技で緊張しなくなる方法
①緊張のメカニズムを知る
人間には、交感神経(がんばるモード)と副交感神経(リラックスモード)があり、両方のバランスを取りながら日常生活を送っています。
そして、普段やらないことや、大勢から注目されたり、上手くできるだろうか・・・などの不安に直面すると、ストレスを感じ、自分を守ろうと防衛反応が働きます。
するとストレスを感じた脳が「緊急事態だ!」と判断し、交感神経(がんばるモード)を優位にし「ノルアドレナリン」という物質を分泌させます。
ノルアドレナリンが多量に分泌される結果、呼吸が速くなったり、心拍数が上がりドキドキしたり、汗をかいたりと身体に変化が現れます。
この状態が「緊張している」ということです。
つまり、緊張は重要な局面を乗り切ろうとする「大切な防御反応」ということなんですね。
②緊張はデメリットばかりではない
緊張とは、自分を守るための大切な防御反応であり、悪いものではないことが分かったと思います。
また、交感神経(がんばるモード)が優位になり、ノルアドレナリンが分泌されることで、
注意力や思考力が上がる
集中力が上がる
やる気を促す
など一時的に能力や精神力を高めた状態になり、パフォーマンスが上がるということも分かっています✨
ただし、ノルアドレナリンが過剰に分泌されすぎると、注意力や集中力は下がり、めまいや下痢など体調不良を起こす要因にもなるため、パフォーマンスは下がってしまいます。
適度な緊張(良い緊張感)
→パフォーマンスを引き上げてくれる
過度な緊張(緊張しすぎ)
→パフォーマンスを下げてしまう
つまり、私達がこれから舞台に立ったり、オーディションを受ける時には「良い緊張感」を味方に付ければ、本番に強くなれるということですね✨
(参考サイト:HAPPY LIFESTYLE)
③どうすれば緊張しすぎを抑えられるのか?
過度な緊張を避けるには「自分がなぜ緊張しすぎてしまうか?」を知ることが大切です。
大きく分けて3つのパターンが考えられると思いますが、あなたはどれにあてはまりますか?
Case1:自信がないので緊張してしまう
稽古を100回して本番に挑むのと、1回しか稽古をせずに本番に挑むのでは、どちらが緊張するでしょうか?
私なら、1回しか稽古してない方が自信が持てず、緊張すると思います(^^;)
自信がなく、緊張してしまう場合の解決策としては、とにかく準備を念入りにしておくことです。
たくさん稽古をしたから大丈夫という自信
失敗もあったけど、自分は乗り越えてきたという自信
誰よりも努力してきたという自信
「これだけ頑張ってきたんだから。あとはやるだけだ!」という気持ちで本番に挑めるように、準備をしっかりする癖をつけておきましょう
Case2:普段の環境と違うから緊張してしまう
練習ではうまくいっていたのに、本番になったら緊張してミスってしまうのも、あるあるですよね
大勢のお客さんがいたり、カメラがたくさんあったり、審査員の人の目が怖かったり・・・
練習と本番では環境が違うので、緊張して当たり前です。
よく「練習を本番だと思って。本番を練習だと思ってやればいいよ」と言いますよね。
普段の環境と違うから緊張をしてしまう場合は、練習段階でどれだけ本番と同じだと思って稽古ができるかだと思います。
イメージトレーニングをする
当日のお客さんはどのくらい居るのか。
どんな流れで撮影が進んでいくのか。
自分はどうやって演技をするのか。
脳内イメージをしておくと、意外と緊張も抑えられます。
ポイントは、ポジティブな脳内イメージをすることです。
成功イメージを自分の中に作り上げましょう✨
本番を想定したレッスンを取り入れる
実際にカメラで撮影してみる。
オーディション想定で一連の流れをやってみる。
稽古場に外部の人を呼んで、本番同様の通し稽古を見てもらう。
工夫次第で、色々できることはありそうですよね(^-^)
経験を積んで環境に慣れる
初舞台は、誰だって緊張すると思います。
でも、2回、3回・・・と経験を重ねていけば、緊張に慣れてきて少しづつ楽しめるようになってきます🎵
舞台初日より、楽日の方が、肩の力も抜いてお芝居しやすいですよね。
なので、とにかく数をこなすのも大切なポイントです。
Case3:失敗が怖い・完璧主義で緊張してしまう
真面目な人ほど「間違えてはいけない」「失敗してはいけない」と思いすぎて、自分で自分を緊張させてしまう傾向にあります。
他人は、自分が思っているほど、完璧を求めていなかったりしますよ(^-^)
そもそも「失敗しないように頑張っている人の演技」なんて見せられて、誰が心を動かされるでしょうか?
「何のためにお芝居をするのか?」を思い返すと気が楽になってきます。
相手を楽しませることが目的
ちょっと失敗したとしても、楽しんでもらえれば結果オーライ
完璧すぎるお芝居は観ていて面白くない
そう思って、肩の力を抜いて本番に挑みましょう✨
緊張したときの具体的な対処法

分かっちゃいるけど、結局本番前には緊張するんだよ
そういう時に使える対処法を教えてほしい!
ということで、実際に役立ちそうな対処法を集めてみました✨
自分に合ったものを見つけてください(^-^)
緊張した時の対処法11選
①緊張してることを受け入れる
「緊張しないようにしなきゃ」と思えば思うほど、身体は固くなっていきます。
受け入れることから始めましょう。
セラピーみたい(笑)

身体の防衛反応が働いて緊張してるんだな~。
今、自分は緊張してるぞ~。
とまずは受け入れてください。
あとは、オーディションや本番前に
「今、私、緊張していますね(笑)」
と、口に出して報告することで、気持ちが楽になりますよ♪
②外の世界に目を向ける
緊張していると、どうしても視野が狭くなってしまいます。
自分の緊張に気を取られるのではなく、外に目を向けてみましょう。
「あ、この審査員の人○○さんに似てるじゃん」
「今日の相手役の人、いつもより髪型気合入ってるな」
など、なんでもいいです。
そうやって、外に目を向けると不思議と緊張がほぐれてきますよ♪
③自分の実況中継をする
「メタ認知」と言うのですが、自分を第三者の視点で実況中継することで、冷静になれます。

さて、いよいよ本番10分前となりました。
すこ~し緊張しているようですが、大丈夫でしょうか?
大丈夫です!今までたくさんの練習をしてきたんですから。
今こそ努力が実る時!
一歩、一歩、舞台上に進んでいきます。
ここから、シカ子の物語は始まるのですっ✨
こんな感じで、アナウンサーになったつもりで自分実況をすると、冷静になれるし、自信をもつこともできて、緊張が吹き飛びます。
④緊張をほぐす自分ポーズを取り入れる
イチローさんが、バッターボックスに立つときにいつも同じポーズをするのと同じように、あなたも「集中力を高める自分ポーズ」を作るのも良いかもしれません。
本番前に決まった儀式(ルーティーン)を取り入れることで、スイッチを入れて「いつも通りの自分」が出せるようになる効果があります。
⑤緊張のデメリットを考える
過去に一緒に舞台をした人で「全く緊張しない」という人に会ったことがあります。
その人に、なぜ緊張しないのかを聞いたら

緊張して良いことって無いじゃないですか?そう思ってるから緊張はしない。
と言っていました。
確かに、緊張しすぎると周りが見えなくなったり、空回りして良いことないので、わざわざ緊張するのは損だなと思えるようになりました。
⑥別人になりきる・思い込む
本番前など、本当に緊張してやばいなと思ったら「私は別人」と思い込んでしまう方法もありますよ。
自分が演じる役になりきって、本番前の30分を過ごすのも良いかもしれません(^-^)
実況中継と同じように、緊張している自分を切り離して別人として行動することで、気づけば緊張を忘れています。
⑦瞑想する
頭の中が不安でいっぱいになってしまったら、瞑想を取り入れるのも効果的です。
ハリウッドなどでは、毎日のルーティーンに瞑想を取り入れる俳優さん多いですよね。
目を閉じて「今この瞬間の自分」に集中することで、心配事や不安がクリアになってきます。
緊張をほぐす以外にも、集中力や記憶力が上がり、生産性を高める効果もあります。
やり方などは長くなるので書きませんが、気になる方は調べてみてくださいね(^-^)
⑧宇宙レベルで考える
どうしても不安で不安でループから抜け出せない時は、
「私が今こうやって不安になっているのは、宇宙から見たら、どれくらい小さいことなんだろう」
「全宇宙の生命体の、ほんの一部でしかない私の悩みなんかミジンコ以下だ」
そんな風に宇宙レベルで考えると、自分の悩みが急に小さく感じられて、考えすぎるのを止めることができます。
⑨爆笑する、開放する
緊張しすぎると、大きな声を出して紛らわせたくなることありませんか?
私はあります(笑)
そんな時の私は、無理やり爆笑します。
相手がいるなら一緒に笑い転げてもいいかもしれません。
無理やりにでも笑うことで、脳は勘違いして、幸せホルモンを分泌させたり、ストレスホルモンを減少させることが分かっているそうですよ♥
⑩楽しませることにシフトする
「うまくできるかな」「失敗しないかな」と自分に向いてしまっている意識を、お客さんに向けましょう。
オーディションなどでも「審査される」と思っていると緊張します。
「私が審査員を楽しませるんだ✨」というサービス精神をもって挑むことで、肩の力が抜けて、いい結果が出せることはよくあります。
⑪開き直る
最後は「開き直る」
これに尽きます。
土壇場で緊張したり、上手くやろうとしても、自分の実力以上のことは出せないんだから。
等身大で、目の前で起こることに反応していく。
ここまで頑張ってきたんだから、後はなるようになる
最後は開き直って、楽しんで芝居をすることが一番大切です✨
まとめ
今回は「演技をする前に緊張しない方法・対処法」についてまとめてみました。
POINT
・適度な緊張(良い緊張感)はパフォーマンスを引き上げてくれる
・過度な緊張(緊張しすぎ)はパフォーマンスを下げてしまう
「良い緊張感」を味方に付けよう✨
「緊張しすぎ」を抑えるには
❶ しっかり準備したから大丈夫という自信を持つ。
❷ 練習では本番を想定して、本番では練習だと思って挑む。
❸ 失敗してもいい!
「お客様を楽しませる」という大切な目的を見失わない。
長くなりましたが、今後のお役に立てれば幸いです(^-^)
また、演技の緊張に慣れるには、オーディションやワークショップなどに参加して、数をこなすことも大切です。
オーディション、ワークショップ情報はこちらを参考にどうぞ。
・【役者募集】俳優・女優のオーディション情報を探せるサイト8選!
最後まで読んでいただき
ありがとうございます
これからも役者に役立つ情報発信をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします♥
鹿子ってどんな人? プロフィールはこちら
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